「一応」「とりあえず」が口癖の人の心理
何かやる前、やった後に「一応、」「とりあえず、」とつけることが口癖になっている人がいます。
「頼んでおいたあの書類、提出して」と催促すると、
「一応、やりました」と返ってくる。
何か仕事を頼んだときも、「一応、やっておきます」という返事…。
「一応」「とりあえず」を会話の中で頻繁に使う人は、自分がやった仕事や行動に自信が持てず不安を感じていると考えられ、聞いている相手には非常に頼りない印象を与えます。
自信がないことをごまかすために使うこの言葉。心理学的には、自分の弱点を隠す防衛本能が働いてると考えられます。
職場でもこうした表現をやめるてはっきりと断言するように指導しているかたも多いのではないでしょうか。
自信がないと思われるこの「一応」「とりあえず」という言葉ですが、裏にはまた違った心理が隠されていることもあります。
自信があっても「一応」を使う理由とは
「一応」「とりあえず」を使うのは、何も自信がない場合だけではありません。
「ノー」という意思があるのに、はっきりとした意志を持って使用する場合もあります。
例えば、上司からやりたくない仕事を頼まれたとき。状況や立場を考えても断ることができないけれど、それとなく自分の意思を伝えようとして「一応、やっておきますよ」という使い方です。
- 私は本当はこんなことやりたくない。
- こんなことやってもムダだと思いますよ。
- もっと他にやるべきことがあるんじゃないですか?
暗にこうしたメッセージを込めていると考えられます。
言われたほうはイラッとするでしょう。評判が下がるかもしれません。しかし、「私は何でもかんでも言いなりになるような人間ではない」という意思を表明することができます。
このような使い方をする人は、頑固で自分の考えを曲げない性格の持ち主です。人から指図されたりするのも嫌がるでしょう。