「だから」が口癖の人の心理と対処法、治し方
発言の最初に「だから」とつける人は、自己顕示欲が強く理屈っぽい傾向にあります。控えめに言って、ちょっと嫌な感じです。
自己顕示欲が強い人は、自分の意見の正しさを周囲にアピールしたくてしょうがありません。負けず嫌いであり、闘争心旺盛な人間です。
そして、理屈っぽいので、自分の正しさを証明するチャンスを見逃しません。
だから、「だから」をあえて使ってくるのです。
しかし、「だから」のくだりを延々と聞かされる周囲の人間はたまったものではありませんよね。なにか対策はないものか。
以下では、「だから」の紀元とメカニズムの探求に始まり、日常的な「だから」への対処、過剰なアピールにイラッとする怒りを上手に沈め、巧みに受け流して治癒させる方法を紹介します。
なぜ「だから」はイラッとするの?
「だから」という言葉は接続詞であり、前に言ったことが後から言うことの原因や理由になっているときに使います。
理由 + だから + 結論
こうなります。
しかし、「だから」が口癖のダカラー(Dakaler)は、理由の部分を根こそぎ相手から奪う会話を展開します。
例)今日は雨の予報だ。だから、息子に傘を持っていくように伝えた。
これは普通の表現ですね。
ダカラーにかかるとこうはなりません。
友人A「今日は雨予報らしいね」
ダカラー「だから、僕は今日、傘を持ってきているよ。」
友人B「最近、景気が良くないよね。給料も上がらないし、参ったよ……」
ダカラー「だから、俺は前から政府の経済政策は良くないと思っていたんだよ。」
ダカラーにとって、前に言ったこと(原因・根拠・理由)は、自分の発言である必要はありません。相手の言葉(理由を挙げた手柄)を平気で横取りしていくのです。
「だから」が口癖の人への対処法
基本的には、「ああ、そうだね」で済ますのがベターです。肩透かしこそが最高の対処法になります。
変に対抗意識を持って言い返すとめんどくさいことになるので絶対にやめましょう。
議論はダカラーにとって元気の源です。わざわざこちらからエサを与える必要はありません。
「だから」の口癖を治すには?
本意ではないのに、つい「だから」を使ってしまうという自覚がある人は、どうやってこの口癖を治せばよいのでしょう?
まずは落ち着くこと。相手の発言を受けて、自分のターンが回ってきたら一呼吸おきます。これはありとあらゆる口癖治療の基本です。
そして、「だから」ではなく、「そうだよね。君の言うとおりだね。僕も君の意見に賛成だよ。」と言えばよいのです。
会話のすべてを議論と思ってはいけません。世の中の会話の大半は、自分が脇役になり相手が主役になってもらうように進めるのが正義だと信じるのです。
おべっか上等、太鼓持ち万歳ぐらいの気持ちに振り切る必要があるでしょう。
しかし、口癖は簡単に治らないから口癖なのですよね。ましてや、強い自己顕示欲が潜んでいるとなると、より事態は深刻です。
いつも「何か正しいことを言って周囲に認めてもらいたい」と思っているから、とっさに「だから」が出るのです。
誰かが、うまいことを言うと、それに便乗してなにか言いたくなる。このマインドセットを破壊しなければなりません。
相手をリスペクトすること、自分自身が謙虚になること。そのような態度を身に着けた人間こそが、周囲から尊敬を集めることを知らなければいけません。
その結果、あなたが最も大切にしていた自己顕示欲も満たされることでしょう。
「だから」の兄弟。類義語
- つまり
- 要するに
- いわゆる
- 逆に言うと
- そもそも
- もちろん
- 確かに