やたらと自慢話をしたがる人の心理と特徴
ことあるごとに自慢話をする人は、一般的にナルシストであることが多い傾向にあり、自己愛性パーソナリティ障害である可能性があります。
周囲の人間に認められたい、褒めてほしい、という気持ちが強いのです。
普通、幸福感を強く抱いている人は自慢話をしません。結婚したり子どもが出来た直後では誰でも浮かれていて、つい話してしまうことはあるでしょうが、周囲の人間にそれほど嫌な思いはしないでしょう。それが一過性のものだと想像できるからです。
しかし、「また始まったよ……」と思われてしまうような自慢話は少し違います。極端過ぎる自己愛、あるいは強い劣等感がにじみ出ている可能性が高いです。
ナルシストの特徴。どんな人がなるの?
自己愛性パーソナリティ障害とは、自分だけを対象にする愛が過剰になってしまっている状態のことです。自分に酔うことをナルシシズム(自己陶酔)といい、自己陶酔している人をナルシストといいます。ナルシストには以下のような特徴があります。
- 自分は特別で重要な人物であると思い込んでいる
- 成功している・権力をもっている・自分は美くしい、などの妄想を抱いている
- ほめられたい欲求が過剰。お世辞に弱くおだてられると異常に喜ぶ
- 特権意識がある。特別扱いを望み、周囲の人間を自分の思い通りに動かしたがる
- 対人関係において、目的達成のためであれば他者を不当に利用することを厭わない
- 共感力がない。他人の気持ちや欲求を理解しようとしない
- 嫉妬しやすい。他人も自分に嫉妬していると思い込んでいる
- 感謝の気持ちがない。他人に対して冷たく横柄な態度をとる
いつも誰かに認められたい、褒められたい人は、自己認識が周囲の人間とズレています。
子供の頃から親に過保護に育てられたせいで、「自分は特別な存在だ」と思い込んでいる。逆に、親からの愛情が受けられなかったがために、その埋め合わせとして「自分は優れているんだ」と考えるようになることもあります。
自分は「自分は特別だ」と思っているのに周囲から褒められたりしなければ、それは自分の認識が間違っていることになってしまいます。
そこで、優れていて特別な自分を正当化するために、自分で自分を褒めたり自慢話をするといった行動を見せるようになるのです。このような人は、他人の気持ちを推し量るのが苦手な傾向もあります。周囲の人間の気持ちや行動によって、自分のふるまいを変えることが出来ません。
自慢話が嫌がられるのは、劣等感がつきまとうから?
「友達には有名人が多い、有名企業に勤めている人が多い」「学生時代はヤンチャだった」「付き合ってきた人の人数は◯◯人」
ありがちな自慢話の裏には、本当は信頼できる仲間や親しい友達がいない、放っておいても他人が褒めてくれるような実績がないという、劣等感が隠れている可能性が高いです。
幸福感があって満足している人はわざわざそのことを口に出すようなことはしません。現状に満足がいっていない証拠です。
自慢話への対処法
自慢話を聞かされるのは、うんざりしますよね。
しかし、「あいつはすぐ自慢話をする嫌なやつだ」と毎回腹を立てていたのでは、こっちが嫌な気分になってしまいます。それでは時間の無駄です。
相手が自慢話をしてきたら、少し間を置いて、
「そうですか……」
と答えるようにしましょう。賞賛するでもなく、反論するでもない。相手の言葉は、ただの音であり空気を揺らせているだけです。あなたの心をかき乱すものではありません。
自慢話をしたがるナルシストの特徴まとめ
異常なほど自慢話をやたらしたがる人は、過剰な自己愛を持っています。
自分を特別だと思っており、周囲の人間の気持ちを理解せず、都合よく利用しようとするこもあります。
自慢話をされたら「そうですか」とだけ返しておき、反応を見ることです。
正面から向き合うのは、得策とはいえません。状況が変わらないようであれば、距離を置くようにしましょう。