何でも他人のせいにする人の心理
なにか良くないことが起こったときに「他人のせい」にする人は、その原因を他人や外部の環境に求めます。また、他人がミスした場合は、原因はその人本人の中にあると考える傾向にあります。
できれば、そのような人とは関わりたくないものですが、どのようにして見分ければ良いのでしょうか?
ストレスで精神的に負担を感じているとき、人はそれを解消するための行動をとります。どんな行動をとるかによってその人が「他人のせいにする」タイプかどうかを知ることができます。
他人のせいにする人の思考とは
いつも他人のせいにする人は以下のように考えています。
他人の良くない言動・行動について「あの人はそういう人だから」と当人の性格や資質に原因があるとし、逆に自分の場合は、周囲の環境によってもたらされのだと考えます。
たとえば、誰かが誤って机の上のコップに触れて落として割ってしまったとき。「なんて不注意な人だ。周りが見えていない」と感じます。
反対に自分がコップを割った場合は、「落ちやすい机の端にコップを置いたのは誰だ。けしからん!」と感じる。
あなたはどちらのタイプでしょうか?
ストレスを感じたときにとる行動でわかる人のタイプ
他人のタイプを見分ける方法として簡単なのは、ストレスやフラストレーションを解消するときにどんな行動をするかを観察することです。
ちょっとしたことではなく、精神的に大きな負荷がかかるシーン。仕事でトラブルが起きたとき、気持ちを落ち着かせるために出てくる言葉が他人を責めたり外部の環境についてのことばかりだった場合、その人は「他人のせいする」傾向が強いでしょう。
会社のシステムや政治にやけに詳しかったり、自分の正当化するような発言が多い場合は要注意です。
バランスの良い考え方で折り合いをつける
自分のタイプと逆のタイプの人が考えることは、案外思いつかないものです。「他人のせいするタイプ」の人間は、自分が注意しようとか努力して改善しようとは夢にも思わないし、「自分のせいにするタイプ」は外的な要因を改善すればそもそも問題が起きなかったということに気づかなかったりします。
いずれにせよ、極端な考えに縛られると生きにくいし疲れます。反対の立場から考えることを意識してみてはどうでしょうか。
ある出来事、結果には必ず原因があるものですが、その原因を様々な角度から考える癖をつけるようにしたほうが、視野も広くなるし心も楽になります。
同じことでも他人と自分では原因が違うと感じてる?
よくある例ですが、「なんでも他人のせいする人」は以下のような仕事の成功や失敗の原因が何であるかを、他人のときと自分のときでまるで違う考え方をする傾向にあります。
- あの人が成功したのは運が良かったからだ。自分が成功したのは一生懸命努力したからだ。
- あの人がいつも仕事に時間がかかるのは要領が悪いからだ。自分が時間をかけるのは几帳面で丁寧なだから。
- あの人が上司からの評価が高いのはゴマすり上手だからだ。自分が上司からの評価が高いのは組織に貢献しているからだ。
- あの人が小さな仕事に手を付けないのは怠慢な性格だからだ。自分がやらないのは忙し過ぎて時間がないからだ。
- あの人が失敗したのは努力が足りなかったからだ。自分が失敗したのは時間・状況・環境が整っていなかったからだ。
- あの人が言われていないこと勝手にやるのはでしゃばりだから。自分がやるのは積極的でやる気があるからだ。
- あの人が仕事ができないのは単に無能だからだ。自分ができないのは上司が無能だから
こうした考え方は、必ずしも間違っているわけではないところが厄介です。極端になりすぎないように自分自身で注意する必要があります。
何でも自分のせいにしてしまう人の思考
この逆パターンが、何でも自分のせいにする人の思考です。
他人の成功は本人の努力によるもの、だけど自分は運がいいだけ……だから自信がない。と考えてしまいます。
いつも自分のせいにして苦しんでしまう人は、原因が外部にあるのではないかと考えてみましょう。他人のせいにすることもときには必要です。
なんでも自分の責任であると考えるのは、ある意味では傲慢な態度でもあります。「私って晴れ女なのよ」と言っているのと同じようなものです。一個人にそんな強大な力があるはずがありません。もっと気楽に考えることで心がしなやかになります。