流されやすい人の心理と特徴
世の中の流行や身近な人の言動にいつも流されてしまう人は、物事の結果は外的要因に左右されると考えている傾向にあります。
あなたはどうでしょうか?
学生時代の行動を振り返り、思い出してみてください。
中間テストや期末テストなどは、しっかり準備をして臨むタイプでしょうか?
あるいは直前にヤマをかけて一夜漬けで済ますタイプでしょうか?
そして、それはどうしてそのような取り組み方をしたのか、そのときの気持ちを考えてみてください。
テストの結果が良いのは自分のおかげ?
テストの結果がどうなるかは自分の頑張り次第だと考える人は、しっかり勉強するでしょう。
反対に、「勝負はときの運」だと考える人は、ヤマを張ったりします。テストの結果がどうなるかは、先生がどんな問題を出すかによって、つまり自分の力の及ばない部分に大きく左右されると思っているからです。
心理学では、前者のように自分で頑張るタイプを内的統制型、後者のように外部からの影響を重要視するタイプを外的統制型といいます。
つい他人の意見に流されてしまう人は、この外的統制型なのです。
悩まないけど、自信を持ちにくいタイプ
このタイプの人は、ものごとは外的要因で結果が変わると考えます。
常に周囲の状況に敏感で観察力があり、よく気がつく人が多いのも特徴です。その反面、人に左右されて流されてしまうことも多くなります。
例えばテスト勉強でどこにヤマを張るかというときでも、先生の性格から出そうな箇所を分析するのに一生懸命になったり、友だちと相談して狙いを合わせようとしたりします。そして、最終的には自分では何も決めない……ということがよくあります。
そうすれば失敗したときも、友だちの予想が外れたからだとか、先生の教え方が悪いとか、自分以外のところに原因を求めることができて気が楽です。
そのため、結果が悪くても落ち込んだり悩んだりすることも少なく、一見ストレスが少なそうに見えます。
しかし、逆に成功したときにも外的要因のおかげだと考えるため、なかなか自己効力感(自分の働きによって物事が変化したという感覚)が持てず、自分自身で人生を切り開いていくという自信を持つことができません。
学生時代だけでなく、進学や就職、結婚などさまざまな決断のシーンでどこか他人任せになってしまうのは外的統制型によく見られる傾向です。
自分は流されやすいと自覚している人は、普段の買い物やレストラン選びなど小さなことでもいいので自分で決断する練習していきましょう。自分の頑張りによって何かを達成する成功体験を積み重ねていくことが重要です。
流されやすい人の特徴
- 周囲の様子に敏感でよく気がつく
- 悪いことが起きてもくよくよ悩まない
- 責任の所在を自分以外の誰にあるのかを真っ先に考える
- 色んなことをあきらめており、無気力になりやすい
- 酒、タバコ、ギャンブルの他、人間にも依存しがち
- 何事も受け身な態度であり、自分の努力ではどうにもならないと考えている
- 世界を良くするのは自分の仕事ではないと思っている