職場の机に私物を持ち込む人の心理

職場に私物を持ち込む人の心理

職場の自分の机の上に、仕事とはあまり関係ない私物を持ち込む人は、パーソナルスペース(自分の縄張り)を主張していると考えられます。

人間ならば誰しもパーソナルスペースを主張するものですが、職場にまで持ち込まない人のほうが多いでしょう。職場でもパーソナルスペースを強く主張する人は相当に縄張り意識が強いといえます。

机(デスク)以外で、縄張りを主張するようなことがないか観察してみるのも面白いでしょう。

オスのほうが縄張り意識は強い

一般的にメスよりもオスのほうが縄張り意識は強いです。

人間も同様で、狭い部屋に数人を閉じ込めてどうなるか見る実験をすると、女性のほうは有効的な雰囲気になりますが、男性のほうは、攻撃的で険悪なムードになりやすいことがわかっています。

学校の集まりでの親の行動に当てはめてみると実感がわくのではないでしょうか。

逆に言えば、女性で縄張りを強く主張する人がいたら、何か強い理由があるのかもしれません。

時と場合によって変わる、「適度な距離感」

赤の他人ならこれぐらい、友人ならこれぐらいといったように、相手やそのときの状況によってパーソナル・スペースは変化し、その境界線を越えて入ってこられると不快感を覚えます。

例えば、空いているエレベーター内で知らない人と2人きりだとします。まったくの他人なのにビッタリそばに来られると、不快を通り越して恐怖を感じるはずです。これがパーソナルスペースを侵している状態ということになります。

仕事中で考えると、相手は同僚や上司といった人たちになるため、多少近くまで踏み込まれても大丈夫でしょう。しかし、家族や恋人と接するほど近い距離になると息苦しさ、気持ち悪さを感じるはずです。

だいたいの目安としては、デスク1台分がパーソナル・スペースとなります。これ以上ガンガン入り込まれるとストレスを感じるでしょう。やたらと近寄ってくる人には抗議して少し距離を空けてもらうようにお願いしてもいいのではないでしょうか。

相手の心理がわかる8つの距離

パーソナルスペース以外にも対人関係の心理を表す距離があります。状況に応じて適切な距離を使い分ければ、コミュニケーションを円滑に進めることができます。

密接距離(0~45cm)

近接相(0~15cm)

かなり親しい2人が使う距離。愛撫、慰め、保護など目的とする行動を取る。言葉よりからだを触れ合うコミュニケーションが多い。

遠方相(15~45cm)

手が届く距離で、親しい2人が使う。電車内などで親しくない人がこの距離まで近づくとストレスを感じる。

個人距離(45~130cm)

近接相(45~75cm)

手を伸ばせば届く距離で、恋人や夫婦なら自然な距離。しかし、恋人関係にない異性がこの距離に入ってくると不快を感じる。好きな相手と親しくなるには、思い切ってこの距離まで詰めることで意識させることができる。

遠方相(75~130cm)

お互いが手を伸ばせば届く距離で、個人的な要件を伝えたいときなどに使われる。

社会距離(130~460cm)

近接相(130~310cm)

身体的な接触はできない距離。知らない人同士の会話や仕事をするときの仲間との会話をするのにちょうどよい。

遠方相(310~460cm)

改まった仕事の話などに使われる距離。また、ひとりで何か作業しているとき、この距離までなら近づかれても普通は気にならない。

公衆距離(460cm~)

近接相(460~750cm)

表情の変化は捉えにくいが、簡単なコミュニケーションなら取れる。質疑応答も可能な範囲。学校の講義での教師と生徒のやり取りはこれくらいから。

遠方相(750cm~)

講演や演説に使われる距離。1対1のやり取りは難しい。身振りなどのコミュニケーションが必要になる。