部屋が汚い人の心理

部屋の片付けができないというのは、仕事・生活をする上でマイナス面が非常に多いので、まっさきに改善したいところです。

なぜなら、「なくしものが多くなる」「探しモノに時間を取られる」「仕事に集中できなくなる」「イライラする」という悪循環が始まってしまうからです。

生活に支障をきたすレベルで片付けが苦手な人は注意欠陥多動性障害(AD/HD)が疑われます。しかし、「病的なレベルではないが、片付けが苦手」という人もたくさんおり、色んな意味でなかなか大変です。

そうした人たちに共通しているのは、決定を先延ばしにする、ということ。「捨てるか、取っておくか」と2択になったときに即決できず、「とりあえず」取っておくという道を選んでしまいがちです。

そして、「とりあえず」取っておかれたものは、「永久に」取っておかれ、結果として部屋にはものがどんどん増えていきます。

優柔不断が片付けをうまくやるコツは?

優柔不断な人が片付けをうまくやるには、守りやすい簡単なマイルールを作ることです。

  • 「捨てるか捨てないか悩んだら、捨てるほうを選ぶ」
  • 「1シーズンで1度も着ていない服は必要ないものとして、捨てる」
  • 「買うか買わないか迷ったら、買わないほうを選ぶ」
  • 「欲しいものは1週間寝かせる。それでも欲しければ買う、忘れていたら買わない」

決断のラインを「自分でも守れそうだな」と思うレベルで設定するのがコツです。

損をするのがイヤだという本能が片付けを邪魔している?

人は、失うこと、損すること、を自然と避ける傾向にあります。これは投資やギャンブル、恋愛においても良く引き合いに出される心理的作用です。

目の前の損を過大評価し、半年先、1年先、数年先の長期的な損を軽視する心理。これが様々な活動の成功を阻んでいます。

今、なんとなく捨てるのがイヤだ、だから取っておこう。そして1年後、使われずにゴミになり手間を掛けて片付ける羽目になる……。まったく同じパターンです。

「なんとなく捨てるのがためらわれるもの」って、実際はなくてもたいして困りません。人間の本能として、「取っておきたい、捨てたくない」と錯覚しているのだと自覚し、バンバン捨てる決心をしましょう。1度、捨てることに成功し、それがなくても困らないことがわかると、2度目は抵抗なく捨てることができます。

完璧主義者は片付けに向いていない?

完璧主義者も要注意です。

「やるからには徹底的にやらなくては!」と思い込んでいるため、膨大な量を想像して始める前から気力が失せてしまうのです。

人間、そんなに大したことはできません。小さなことをコツコツやるのが一番ラクです。もちろん大変な道を選んだってかまわないのですが、たかが部屋の片付けですよ。楽なで実現可能性が高い方法を選びましょう。

いきなり大きな目標を立てるのではなく、「この引き出しだけ」といったように、小さな目標を設定することで、達成感を得やすく、片付けが継続しやすくなります。

完璧主義者というのは、「完璧にしたい」と思う気持ちが人より強いだけで、実際に遂行する能力が高いわけではありません。あくまでも主義なのであって、実績は伴わない人がほとんどです。そこが盲点だったりします。

完璧主義者は、真面目ですし気持ちだけは立派ですので、小さな実績をひとつ作れば軌道に乗りやすいという長所があります。自分の気質をよく理解して、片付けを上手に進めましょう。

片付けが下手な人のタイプ

生活に支障をきたすほどではないけれど、「整理整頓が苦手」な人は、次のようなタイプが多い傾向にあります。

  • 優柔不断タイプ
    「捨てる、捨てない」の決断ができない
  • 完璧主義タイプ
    完璧に片付けるには大変すぎて、片付ける前から疲れてしまう。
  • こころに余裕がないタイプ
    散らかっていることにすら気づいていない……まずは自覚させることから
  • 家庭環境の影響が強いタイプ
    母親が同じように片付けができないタイプで、片付いているきれいな部屋のモデルが頭の中で描けない
  • 聖人タイプ
    「物を大切にしなさい」と厳しくしつけられたため、捨てることに罪悪感があるタイプ